KDPで出版したKindle本を改訂することがあります。
誤字脱字を直すような小さな修正もあれば、新しい章を加えることもあります。
そこで疑問なのは、改訂したときに読者に通知されるのか?ということ。
通知されるケースとされないケースがあります。
Kindle本を最新版にアップデートする方法
最初にKindle本のアップデート方法から。
Amazonのアカウントに入って、「コンテンツと端末の管理」をクリックすると購入したKindle本の一覧があります。
それをズラッと見ると、ときどき「!アップデートがあります」という表示が付いています。
その部分をクリックすると、
この書籍の更新バージョンが入手可能です。
前のバージョンは、更新バージョンに置き換わります。
といった注記が出ます。「更新」ボタンで更新バージョンにアップデートされます。
ほとんどのケースで読者には通知されない
改訂版を出してもほとんどのケースで読者に通知されません。
KDPのヘルプページで解説がありました。
- 新しいコンテンツの追加: 単語、文、ページ、章、または画像を追加、削除、変更した場合は、読者には通知されません。
- 登場人物や筋書きの変更: 登場人物の名前や本の結末が変更された場合は、読者には通知されません。
- マーケティング情報: リンクやマーケティング情報を追加、削除、変更した場合は、読者には通知されません。
単語や文を変更したり、画像やコンテンツを変更しても、読者に通知されません。
小説で、登場人物の名前を変えて、結末を真逆にするような改訂版を出しても、読者には通知されません。
ただし、KDP本を購入した読者が自発的に「コンテンツと端末の管理」に行って、更新することはできます。
なぜ改訂版が出ても通知されないのか
通知されない理由は、メモやハイライトが消えてしまうことがあるからです。
ハイライトした文章が改訂版で削除されたら、そのハイライトは消えることになります。
読者からすれば、あったはずのハイライトが消えてしまうので混乱します。
そのため、改訂版にアップデートするかどうかは読者の自己責任で行います。
Kindleストアから「改訂版があります。アップデートしてください」といった通知はできるだけしたくないのでしょう。
通知してほしい改訂は「お問い合わせ」が必要
しかし、中には重大な改訂もあります。
文章の中に重大なエラーがあるときです。
KDPヘルプには、以下のケースで通知するとの記載がありました。
致命的または深刻なエラー: 大幅な修正と見なされる場合は、その本を所有するすべての読者に Amazon からメールで通知します。通知を受けた読者は、「コンテンツと端末の管理」ページで改訂版を入手できます。
修正すべき深刻なエラーがまだある場合: 大幅な修正がさらに必要と見なされる場合は、その本の販売を一時的に中止します。Amazon で発見した問題を出版者にお知らせしますので、問題を修正してください。修正が終わりましたらお知らせください。大幅な修正の場合と同様に、Amazon から読者にメールで通知します。
「深刻なエラー」についての具体例はありませんでした。
おそらく、ジャーナリズム本で、取材対象のプライバシーをうっかり書いてしまったようなケースではないでしょうか。
小説の筋書きが完全に入れ替わっても通知されないくらいなので、法的に問題があるようなエラーが「深刻なエラー」だと思います。
ちなみに、以下の記載があります。
重要な修正については、「お問い合わせ」のページから Amazon までご連絡ください。
つまり、どれだけ改訂しても、Amazonに問い合わせていない改訂は「軽度なエラー」となり、通知されません。
読者に通知してほしい「深刻なエラー」は、Amazonに問い合わせて審査を受ける必要があります。
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