「ユーザーレビューによって売上が変わる」
AmazonのKDPで出版している人は、経験していることだと思います。
この点について、興味深い経験をしたのでご報告します。
星1つのレビューがついて激減
私が出版している本の中で、高評価レビューが5つ程度ついたタイトルがありました。
その本は私の出しているKDP本の中で、トップ3の売上でした。
2ヶ月くらい前だったか、その本に星1つのレビューが付きました。高評価5つ、低評価1つの本になったわけです。
すると、売上が減りました。販売数が4分の1以下に減った(笑。
あと、読み放題の既読数も激減しました。
高評価よりも低評価を信じる人が多い
読者は低評価レビューに敏感みたいです。
高評価がたくさんあっても、低評価のレビューに注目する。
おそらく、買い物で「失敗することを避ける」ためだと思います。
KDPセレクトに登録しているので、Kindle Unlimitedに加入している人は読み放題ですが、いくら無料だからといっても低評価の本をあえてダウンロードする人は少ない。
まして、Kindle Unlimitedに加入していないない人は、お金を出して読むことになるので、低評価のつく本はできるだけ避けたいはずです。
KDP本は簡単に抹殺される
すべての人を満足させることはできないので、低評価がつくのは避けられません。
その本についた低評価レビューコメントが「感情的で辛辣」だったので、むしろ本音で語っているかのような真実味が出てしまったみたいです。
著者からすれば、「たまたま自分に必要のない内容だったからといって、感情的に全否定するのはいかがなものか」と思いましたけどね。
ともかく、そのレビューがついたことで、新しい読者を獲得する可能性が激減してしまいました。
けっこう怖いことですよね。たった一人のユーザーによって、その本の運命が左右されるっていうのは。
いずれはアマゾンの検索順位にも悪影響があるでしょう。ますます売上は減っていくと予想しています。
運が悪いと秒殺される
その本は、たまたま良い読者と出会えていて、最初の方に高評価レビューがもらえていました。だから、上記のような経緯となったわけです。
仮にですよ。最初にその読者がレビューをして、星1つの低評価が最初についたら・・・何が起きたでしょうか。
高評価をくれた読者と出会うことはなかったでしょう。低評価しか付いていないKDP本を読む人はほとんどいないから。
Amazonの検索順位もすぐに悪化して、消え去る運命だったでしょう。
書いた私自身も、「この本は頑張って書いて、内容も自信があったけど、つまらない本だったんだな」なんて反省することになったかも知れません。
実際、今までに出したKDP本の中には、そういう本が2冊あります。いきなり低評価がついて、まったく売れないタイトル。
「本の内容が失敗だった」と素直に考えていましたが、もしかしたら運が悪かったのかも知れないですね。
KDP本の運命は、最初にレビューをくれる読者次第です。
消費者の立場から卒業できました
どんなに頑張って書いても、仮にたくさんの良い読者と巡り合えていても、ごく一部の低評価レビューがつけば潰されます。
KDPで本を出すときは、そのつもりで(笑。
KDPに限らず、一般の商業出版でも同じかも知れません。
こういう貴重な経験ができるのも、個人出版とはいえ本を出したからです。
私はもう人のコンテンツを読んだときに、ダメ出しをする気がなくなりました。本に限らず、どんな商品にも星1つのレビューをつけることは一生ないです。
消費者の枠の中に安住していると、販売者・製作者への想像力がなくなっていきます。ダメ出しばかりして優越感に浸るようになってしまう。
どんな形であれ、自分の作品を売ってみることで、消費者から卒業することができます。
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