電子書籍を出版するときに、「著者プロフィールをどうするか?」という悩みがあります。
効果的な著者プロフィールは、売上アップに効果的だと言われています。
著者プロフィールの書き方について考えてみました。
小説・ラノベに著者プロフィールはいらない
小説・ラノベといったジャンルであれば、著者プロフィールを気にする読者は少ないです。
物語の内容そのものが問われるので、著者プロフィールはほとんど不要です。
下手に個性的なことを書くと、「趣味が合わない」と思われて、本来なら得られた読者を失うリスクがあります。
商業出版でも、小説家の著者プロフィールは、「受賞歴」「既刊本」しか書いてないですね。
「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の大森 藤ノさんの場合、著者プロフィールは以下です。
大森藤ノ(おおもりふじの)
第4回GA文庫大賞で【大賞】を受賞、GA文庫『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』でデビュー。
代表作:GA文庫『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(イラスト:ヤスダスズヒト)、
GA文庫『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア』(イラスト:はいむらきよたか、キャラクター原案:ヤスダスズヒト)
受賞歴・デビュー作・代表作の情報だけ。
生活感のある経歴は何一つ書かれていません。
物語よりも著者が目立ったら、作品の世界観が台無しになるからだと思います。
KDP作家は逆を行くべきか
商業出版の小説・ラノベ・文学ジャンルでは、プロフィールに余計なことを書かないのが慣例です。
KDP作家の場合は、どうすればいいでしょうか。
そもそも受賞歴もなく、既刊本もないケースが多いので、プロフィールで書くことが何もないはずです。
そうなるとプロフィールを省略するしかありません。
むしろ逆に、著者の経歴を詳しく書いて、共感をもってくれた人に創作物を読んでもらう手もあります。
「ブラックIT企業に5年間勤めて、うつ病で退職。その後、ひきこもりをしながらラノベを書いています」
こんな経歴だとしたら、興味をもってくれるユーザーがいるかもしれません。
ビジネス書・ノウハウ書はプロフィールが重要
ビジネス書・ノウハウ書のジャンルでは、著者プロフィールが長文で書かれることが多いです。
「どんな人が書いたのか?」が重要だからです。
読者は、著者のプロフィールを見て本の価値を推測します。
営業術の本なら、営業で大きな成果を出した人の本を読みたいわけです。
ビジネス書ジャンルは、著者のプロフィールに説得力がないと、なかなか読んでもらえません。
だからこそ「ビジネス書の9割はゴーストライター」だという話もあります。
優れた経歴をもっている人だからといって、必ずしも有益な文章を書けるわけではありません。
経歴を持った名目上の著者と、文章力のあるライター(ゴーストライター)で役割分担するそうです。
これが商業出版の現実です。
経歴のないKDP作家は「逆転の発想」で書く
ビジネス書を出したいKDP作家はどうすればいいでしょうか。
私もそうですが 、これといった経歴をもっていないケースが多いはずです 。
本のアイディアはあっても、読者を納得させるだけの経歴(プロフィール)がない。
だからといって、名目上の著者を探してくるのも無理。
ここは逆転の発想でいきましょう。
ダメな経歴を逆に売りにします。
たとえば、「ブログの運営術」といったテーマで本を出すとします。
理想的なプロフィールは以下のようなものです。
- 「月間50万PVのブログ〇〇を運営」
有力なブログを運営しているブロガーであれば、説得力があります。
しかし、そういうブログを運営していないケースはどうすればいいでしょうか。以下はどうでしょう。
- 「ブログ運営歴10年」
たいしたブログを運営していなくても、運営年数が長いだけで説得力があります。
「10年もブログを運営しているなら、それなりのノウハウをもっているはずだ」と思ってもらえるからです。
いや、実はブログをはじめて半年です・・・というケースはどうすればいいでしょうか。
- 「PCが苦手でしたが、6か月でブログ運営の基本をマスターできました。その秘訣を紹介。」
こんな経歴の書き方が可能です。十分に訴求力のあるプロフィールとなっています。
経歴がないことを売りにすればいいのです。
「何の経歴もないのに〇〇ができています!」という逆転の発想です。
上から目線で書く時代は終わった
あらゆるコンテンツに言えることですが、作品の質よりも親近感が重視されるようになっています。
たいした経歴を持っていないKDP作家に追い風が吹いています。(笑
親近感を出す方法は、「本音を書く」ことに尽きる気がします。
あと「しくじり先生」みたいにダメな部分を売りにすることですね。
専門家として上から目線で書くのではなく、平凡で欠点だらけの人間であることをアピールしましょう。
▼関連記事
コメント