ChatGPTやGeminiといった生成AIが普及してきました。
多くの業界が影響を受けていますが、Kindle出版のKDPも多大な影響を受けています。
KDP作家にとっては大きな逆風となっています。
粗製乱造の極み
生成AIは、アイディアを出すのはもちろん、文章そのものを作ってくれます。
AIが作った文章には癖がありますが、プロンプトを工夫したり、軽く推敲すれば、人間の書いた文章とほとんど違いはありません。
今後も生成AIが進歩していくとすれば、数年もたてば人間と見分けがつかないほどの文章を作るようになるはずです。
現時点で、生成AIで作ったであろう文章のKDP本が大量に出ています。
今までのKDPは、「文章を書くのが好きな人が電子書籍を出す」というイメージがありました。
今では、誰でも苦もなく電子書籍が出せます。アフィリエイトブログの乱立を思い出すような感じで、今では金儲けを目的としたKDP本が乱造されています。
結果として商業出版の力が強まった
すでにAmazonは対策を取っていて、いわゆるKDP本はAmazon内のSEOで不利になった気がします。
実際、さまざまなキーワードでKindleストアを検索すると、以前よりも商業出版の電子書籍が上位にリストアップされます。
特に、生成AIが普及して以降にリリースされた新しいKDP本は不利になっています。
さすがにAIが作ったつまらん本ばかり並んだら、Kindleストアの評価が落ちてしまいます。KDP本を上位にリストしないのは、やむを得ない措置だと思います。
そのため、KDP作家は、頑張って自分で執筆しても、リリースした電子書籍が人目に触れる機会が減ったことになります。
生成AIが出てから、「KDPで食っていくというのはちょっと難しいかな」と感じています。
競合が増えると収入が減る構造
あと、Kindle Unlimitedで読まれたページ数によって支払われる分配金にも影響があります。(KDPセレクトに登録した場合)
グローバル基金の伸びよりも早いペースで多くのページが読まれると、既読1ページにたいして支払われる分配金が減ります。
単純にAIによってKDPの電子書籍が増えるだけでも影響があります。
それに加えて、生成AIで作られたアダルト画像の電子書籍はものすごいペースで既読ページを稼ぐそうです。AIアダルト写真集によって、既読ページの分配金は減ることになります。
ただし、Amazonはこちらも対策を取っているようで、アダルト系の低品質アカウントを削除しているとYoutubeで報告している人もいます。
金儲けを目的としたKDP出版は通用しない
いずれにしても、生成AIによって、KDP作家の収入が減っているはずです。
「KDPで金を稼ごう」という発想は通用しなくなってます。
たとえると、「ブログ状態」ですね。
以前は、「ブログ起業」「ブログで金儲け」というのが通用しました。今では、ほぼ不可能になりつつあります。ネットのトレンドの変遷です。
あるいは、昔のメルマガ状態です。若い人は知らないと思いますが、2000年前後の当時、メルマガによって稼げる時期がありました。今ではメルマガで稼ぐなんてありえないです。
KDP出版はもう少し稼げる時期が続くかなと思いましたが、生成AIによって一気に時代が進んで、稼げない時代に入ってしまいました。
ただし、趣味としてのKDP出版の価値は変わらないです。「金にならなくても出したい」というテーマがあれば、これからもKDPで出版するつもりです。
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