旧刊(既刊本)が電子書籍化されない理由

「読みたい本が電子書籍化されていない」

これは多くの人が感じる疑問ではないでしょうか。

新刊の多くは電子書籍版が出るようになりましたが、旧刊(既刊本)はいつまでたっても電子書籍化されていません。

その理由について調べてみました。

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現状では電子書籍の市場が小さい

まず何と言っても、電子書籍の市場がまだまだ小さことです。

出版科学研究所の2016年の統計では、電子書籍の市場は全体の10%ちょっとです。

紙+電子 16,618
14,709
電子 1,909

(単位 億円)

2017年には電子書籍が伸びたとは思いますが、全体の中ではまだまだ小さいはずです。

しかも、電子書籍の市場の8割がコミックです。一般書籍の市場規模はわずか258億円

こうなると、出版社にとっては、一般書籍の既刊本を電子書籍化するモチベーションが持てません。

電子書籍の市場が増えても旧刊が電子化されない理由

さらに、旧刊(既刊本)を電子書籍化するには、多大なハードルがあります。

以下のページは、絶版本が電子書籍化されない理由を解説していますが、絶版本に限らずほとんどの既刊本に当てはまることです。

2011年の記事ですが、内容はまったく古さはありません。

簡単に要約すると、旧刊の電子書籍化には以下のハードルがあるといいます。

  • 作者が電子書籍化を嫌がる
  • 作者が見つからない(あるいは他界)したので契約できない
  • DTPデータが最初からないか、紛失しているため、OCR後の校正コストがかかる

現実問題として、20年以上前に刊行された書籍の電子化は期待できないことだとわかります。

10年程度前までなら、作者と連絡可能で、DTPデータも残っていると期待できますが。

紙の本と電子書籍の共存は長期間続く

電子書籍に慣れてしまうと、すべての(一般)書籍を電子版で揃えたくなります。

旧刊(既刊本)も電子書籍で買いたくなりますが、上記の理由で電子書籍版が出るのは期待しない方がいいかも知れません。

となると、今後ずっと紙の本と電子書籍が共存することになりそうです。旧刊を読むためには、紙の本しかないからです

電子書籍で読めるのは、ここ数年以降の新刊のみとなります。(ごく一部の人気作家については、旧刊も電子書籍化されますが)

どうしても電子書籍で揃えたいなら、自炊しかないかも知れないですね。

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