電子図書館のニュースをたまに目にするようになりました。
各自治体で電子図書館の取り組みが進んでいます。
今後、電子図書館が普及しそうなので、現状はどうなっているのか調べてみました。
日本の電子図書館の一覧
電子書籍の貸し出しを行っている電子図書館は、現時点(2017年11月)で63館です。
お馴染みの電子書籍まとめサイトで、電子図書館をリストアップしてくれています。
2007年にできた千代田Web図書館が草分けです。2011年ごろから10館くらいのペースで増えています。
通常の図書館と同じで、地域住民へのサービスとなっています。
お住いの地域に電子図書館がないと通常は使用できません。(図書館にいって利用申請したり、図書館カードが必要)
電子図書館の蔵書は少ない
電子図書館のサイトにいってみると、どの館もびっくりするほど蔵書数は少ないです。
各カテゴリで10冊とか、そのくらいがせいぜいです。
だけど、これはしょうがないです。
日本の電子書籍市場は、出版市場全体の10%くらい。コミックを抜きにすれば、市場全体の2%くらいです。
さらに、貸し出しができる電子書籍となれば、極端に数が少ないのが現状でしょう。利用者も少なそうだし。
現在は電子書籍の普及をみすえた投資時期です。
電子図書館のシステムは似通っている
電子図書館のサイトをみると、ほとんどの館でシステムが似通っています。サイトの作りも似ています。
電子図書館は以下の3社が主導しているようです。
- システム:大日本印刷と図書館流通センター
- コンテンツ:日本電子図書館サービス(紀伊國屋書店、KADOKAWA、講談社)
1年前に上記3社が資本提携したニュースがありました。
今後も上記3社が主要なプレーヤーとなりそうです。
電子図書館は1館あればいいのでは?税金の無駄?
誰でも感じることかも知れませんが、本当に各自治体でそれぞれ電子図書館を構築する必要があるのか?という疑問があります。
紙の本の場合は、利用者は近隣住民に限られるため、地方行政がそれぞれ運営するのは当然です。
しかし、電子書籍を貸し出すなら、空間の制約がありません。日本のどこからでもダウンロードできます。
各自治体でそれぞれシステムを構築する必要はなくて、日本に1館あればいいことになります。
電子図書館を1館に集約すれば資金を集中できるので、巨大な電子図書館サービスが作れそうですが。
以下のページを読むと、米国でも各自治体がバラバラに電子図書館を運営しているみたいですね。
通常の図書館の延長で電子図書館を始めているので、各自治体のサービスとなっているのでしょう。
日米ともに、地方自治体の縄張りとなっている図書館行政にメスを入れるのは容易ではなさそうです。
国会図書館でもデジタルアーカイブに力をいれている
電子図書館の巨大なサービスとして、日本の国立国会図書館の取り組みをご存知の方がいるかも知れません。
蔵書は歴史的な資料とか、学術論文がほとんどです。
重要な資料をデジタル化して、保存して、ネットで公開する、というサービスです。
一般の電子書籍を貸し出す電子図書館とはコンセプトが異なります。
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