読み放題なのに購入される電子書籍の特徴【KDPで稼ぐコツ】

KDP出版で稼ぐためには、電子書籍を購入してもらう必要があります。

読み放題の既読ページに応じて支払われるロイヤリティは、たいした金額にはなりません。

KDP出版で稼ぐには、「どうすれば購入されるか?」と考える必要があります。

ということで、読み放題 Kindle Unlimitd で読めるにも関わらず、購入されるKDP本の特徴を以下に列挙してみたました。

以下のようなKDP本は、読み放題で読んだあとでも購入されやすいのでは?

1.参照性がある

何度も参照されるような本であれば、一時的にKindle Unlimited で借りるのではなく、購入したくなるはずです。

たとえば、不動産を購入する人は、「住宅ローンの注意点」をまとめたような本を何度も読むかも知れません。

実用書をKDPから出している方は、一度読んで終わるような内容ではなく、繰り返し参照される内容を意識した方がいいです。

2.読むと感情が動く

何度も読まれる本の典型として、感動したり、感銘を受けたりする本があります。

ある物語を読んで深い感動を覚えた。あるビジネス書を読んでやる気が出てきた。ある詩集を読んで温かい気分になった。

このように感情が動く本は、同じ感情を味わいたいときに改めて読みたくなります。

何度も読まれるような電子書籍であれば、上記で説明したように読み放題ではなく購入に至るはずです。

読者を勇気づけるコーチング機能を果たすKDP本は、今後ますます需要が高まる気がします。

3.著者を応援したい

個人出版のKDPにありがちな購入動機として、「著者を応援する」ことがあります。

私生活をさらしている著者に共感を覚えて、著者に投げ銭をするようなイメージで購入する。

KDPならではの購買活動だと思います。

たとえば、ニートスズキ氏。

読み放題で読めますが、なんとなく応援したくなってニートスズキ氏の本を何冊も購入しました。

路上パフォーマンスをみて、帽子の中に投げ銭するようなイメージです。

4.将来の夢

将来、自分もやってみたい。そういう内容が書かれていると、読み放題で一時的に読むのではなく、購入してアプリに入れておきたくなります。

なぜか将来の夢に近づく気がするわけです。

たとえば、沖縄移住が夢の人は、その内容が書かれたKDP本を購入したくなります。

読者が将来やりたいことをすでにやった著者の本。ここを意識してKDP本を出すと売上につながりそうです。

5.ロールモデル

「将来の夢」に近いかも知れませんが、自分の目標となるような内容が書かれていると購入されがちです。

たとえば、ゲームプログラマーを目指している人は、その業界の人が書いたKDPを購入するはずです。

単に業界ノウハウを読むというより、その業界で頑張ってきた先輩の言葉を励みにしたいわけですね。

後輩に向けて業界本を出すのがおすすめとなります。

6.所属している感覚

その本が何かの価値観を主張していて、それに共感している場合です。

ミニマリスト、断捨離、ノマドライフ、ベジタリアン、スローライフなど、価値観とか生き方を主張する内容。

その価値観に共感した人は、コミュニティに所属する感覚があるので、読み放題で読み捨てるのではなく、購入に至るはずです。

このタイプの本として、上記のライフスタイル関連の他にも、ニッチな趣味、スピリチュアル、政治テーマも該当するかも知れません。

7.珍奇性

希少性・キワモノ感があると、わりと購入されやすいと思います。

今となっては有名なシリーズとなってしまいましたが、シックスサマナが典型です。

キワモノ系のKDP本はなぜか購入しがちです。知らない世界が書かれた本は、ぞくぞく感を味わうために買ってしまう。

同じ理由で、海外旅行記はKDP本の売れ筋だそうです。

8.コレクション欲を満たす

価値があるものをコレクションしたい欲求は多くの人が持っています。

私は絵が描けないので、絵にたいして畏怖を感じます。結果として、絵が描かれた「マンガ」には金を出す価値を感じやすいわけです。

そして途中まで揃えると、全巻揃えたくなる。

絵が描ける人は、文章ではなくコミックを出した方が売れるはずです。

そのときは、コレクション欲を刺激する方向で企画してはいかがでしょうか。

9.読者層が読み放題に加入しない

最後に、読者層が読み放題に加入しないケース。

これは現在研究中なんですが、Kindle Unlimitedに加入せず、気に入った電子書籍をガンガン買う読者層があるのでは?

時間はないけどお金はあるような読者層です。

そういう読者層に向けたタイトルであれば、読み放題であっても売上が伸びるのかも知れません。

 


▼以下、このページの内容を理解していただくために、KDP初心者の方、Kindle Unlimited初心者の方に向けて、基本を確認します。

(基本1):高いロイヤリティを得るには読み放題を受け入れる必要がある

上記で、「読み放題で読めるにもかかわらず購入されるKDP本の特徴」を列挙しました。

この記事を読んでいる方の中には、KDP出版について良く知らない方がいるかも知れません。

そこで、KDP初心者の人に向けて、読み放題とロイヤリティについての基本をご紹介します。

なぜ、KDP本は読み放題で読まれてしまうのか?について。

  • KDPのロイヤリティには、35%と70%の2通りあります。当然、たくさんの収益がもらいたいので70%を選ぶ。
  • すると、KDPセレクトに登録する必要があり、いくつかの制約がかかる。その中でも、重要なのは、Kindle Unlimitedの読み放題対象となること。
  • つまり、購入しなくても読まれてしまう。その際、読まれたページ数に応じてロイヤリティが手に入ります。(既読ページ数KENPに応じてKDPセレクトグローバル基金から分配金が支払われる)
  • しかし、この分配金はたいした金にならないので、購入してもらいたいのがKDP著者の本音です。

(基本2):なぜ何度も読む電子書籍は、読み放題ではなく購入されるのか?

次に、Kindle Unlimited の初心者の方に向けて、なぜ何度も読むような電子書籍は購入されることになるのか?について解説します。

  • Kindle Unlimitedで同時に利用できる冊数は、10冊となっています。
  • 10冊の枠をフルに使うためには、本の利用開始と終了を繰り返して、短期で読み回していくことになります。
  • 1つのタイトルを借り続けていると、9冊の枠しか使えなくなります。何度も読む本が10冊あり、それを読み放題で借り続けたら、10冊の枠が埋まってしまいます。新しいタイトルを利用できません。
  • じゃあ、一度利用終了すればいいという話もありますが、読みたい気分になるたびに改めて利用開始するのは、いかにも面倒です。

ということで、何度も読むような電子書籍は、読み放題で読めるにも関わらず、購入されるケースが増えるのです。

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